読みやすいからみんな大好き、直木賞に選ばれやすいほっこりとした大衆文学小説特集。

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小説といえばやはり大衆文学が読みやすく万人に人気があります。読みやすく楽しめるといえば直木賞作品ですがそんな直木賞に選ばれやすいようなほっこりとした小説をご紹介します。

「そして、バトンは渡された」 瀬尾まいこ

2019年の本屋大賞作品です。

主人公である優子は15年の間に両親が母が2回、父が3回も入れ替わるという変わった家庭環境で育っています。両親の離婚や死別の経験は暗かったり問題を抱え曲がった人生になりそうですが、優子は幸運なことにそれぞれの両親から愛情をいっぱい受けて育ちました。

親が変わる度に、得た価値観や人づきあいは優子の心を優しく、大きくしていきます。

現実離れした設定ですが、運命のすべてを受け入れる優子に、差し伸べる大人たちの手の温かさが伝わってきてじーんときます。優しさが血の繋がりを超えて優子の幸せになっているのだと思います。寂しさを感じている人にお勧めです。

ぽっと温かい気持ちになれる物語です。

映画版もおすすめです。コミカルに描かれているようですが最期にはしっかりと泣かされてしまいましたね。

「和菓子のアン」 坂木司

和菓子が好きな杏子(あんこ)のほっこり謎解きストーリーです。

読書を通して朗らかな気持ちになりたい、リラックスしたい時におすすめな本です。

杏子がデパ地下の和菓子店「みつ屋」でアルバイトを始め、接客中に起こる小さな謎を解決し成長していく物語です。

アルバイト先である「みつ屋」の店長や同僚は見た目とギャップがあり、とても個性的で楽しいお店です。百貨店の裏側も垣間見れて、お客さんとのやり取りが微笑ましいです。物語を読み進めていくと、ついお客さんとしてみつ屋に行きたくなりますよ。

ストーリーを読み進めていくと和菓子について背景や歴史の説明もあり、和菓子の奥深さを感じることも出来ます。

季節と共に素敵な和菓子が沢山でてきて、この本を読むと普段洋菓子派の人もきっと和菓子を買いに行きたくなると思います。

ほっこりとした謎解き物語です。休日にゆっくりと和菓子を食べながら見たい文庫ですよ

「院内カフェ」 中島たい子

総合病院の中にあるカフェでアルバイトをする店員とカフェに訪れる人たちのお話です。

お客さんとしてやってくる人は患者さんや病院スタッフ、お見舞いに来た人、通院帰りなど様々です。病院なのになぜかそこのカフェだけは穏やかな空気が流れています。難病を持った人、介護をしている人、不妊治療をしている人などそれぞれ悩みをかかえていながらもあたたかいストーリになっています。

カフェ店員とお客さんとの距離感が近すぎず、遠すぎずとても心地がいいです。著者の中島さんの文章は癖がないのでさらさらと読めます。

この「院内カフェ」を読むとコーヒー店に行きたくなってしまうのは私だけしょうか。

最近疲れたな、ほっこりしたいなと思っている方におすすめの1冊です

「マジカルグランマ」 柚木麻子

柚木麻子さんの「マジカルグランマ」は直木賞の候補作品にも選ばれた1冊です。

かつて女優として活躍した正子が70代を超えて再活動するのですが、演じた「理想のおばあちゃん像」をプライベートをきっかけに壊していしまいます。世間の批判を受けながらも、開き直った正子は自分らしさを全開に出し、パワフルぶりが発揮されていきます。

住んでいた洋館をお化け屋敷にして、お化け役をかってでたり、少しもじっとしていない主人公、正子にとても元気をもらえます。物事のステレオタイプを外してみることも世界が広がって楽しいなと思わせてくれます。

元気が欲しい方はぜひ手にしてみてください。単行本の表紙も鮮やかな黄色と正子のイラストで元気いっぱいです。

最近元気がない、閉塞感があるって思う方は明るい気持ちになれるのでぜひ読んでください

「手のひらの音符」 藤岡陽子

主人公の水樹はデザイナーとして勤めていた会社に、45歳の時に服飾業撤退と聞かされ人生の淵にたたされます。

仕事に今まで注ぎ込んでいた中で、足をとめて人生を見つめ直すきっかけが訪れます。

幼馴染や高校生時代の仲間との葛藤やいじめ、貧しさゆえの不平等は胸が痛くなりました。この小説を通して辛い経験をしながらも、前に進み成長してきた水樹たちから、人生をもがきながら生きていくことを教えてもらえる気がします。

昔を振り返り、人との繋がりを大切にしながら、また歩き出すことが人生には必要な感じがします。

苦しく、辛い内容もありますが最期は美しく終えているので読後は清々しい気持ちになれます

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