女性におすすめ。エッセイから心温まるストーリーまで女性作家による小説特集。

こんな時に読みたい

男性作家と女性作家、それぞれ小説の書き方に少なからず特徴があります。本記事では女性作家による小説をピックアップしてご紹介します。

読書を通して何かを求めたい時は同性作家の小説を読むと共感出来るものを得ることがあったりします。

特に女性の場合は男性よりも何事にも感受性が豊かな面がある為、本を通して考え方が変わったり励まされたりすることもあるはずです。

一部ではありますが今回は女性作家に絞って小説のご紹介をしたいと思いますので本選びのご参考にお役立てしていただけると嬉しいです。

まっすぐに強く生きた女性作家「向田邦子」さんのエッセイ集【夜中の薔薇】

著者:向田邦子

向田邦子さんの生涯最後のエッセイです。

数ページの短いエッセイが集められいて、向田さんの日常をのぞいているような感じがしました。飾らない自然体で真っ直ぐに書かれていて清々しい気持ちになります。

欲深さもあり、そこが身近な人間っぽさに思えてとても魅力的な人だなと思いました。

昭和時代の話ですが、まるで今も生きているかようで、毎日を楽しんで過ごされているように感じます。中でもお勧めの手抜きのもてなし料理は実際に作ってみたくなるほど簡単で美味しそうなもの。

食べることを大切にしている人は魅力的な人が多いとよく感じますが、このエッセイからもそれが伝わってきました。最後のエッセイになってしまったのは皮肉ですが、彼女のように強く生きた女性にはとても憧れます。

台湾人の母を恥じる娘と、その娘を想う母の心温まるストーリー【魯肉飯(ロバプン)のさえずり 】

著者:温又柔

台湾出身の母と日本人の父を持つ桃嘉は就活に失敗し、エリート青年と結婚するも、浮気をされ上手くいかなくなります。

そんな時に母が日本に来た経緯を知ることになります。

日本語で上手く伝えられないながらも娘への深い愛を待つ母、妻を温かく見守る父親、思春期に外国人の母を持つことを隠したいと思った自分を後悔した桃嘉。

家族それぞれの思いやる愛にじんわりと感動するでしょう。言葉や文化の違い、歴史について考えさせられます。

小説内には母が話す台湾語、中国語が日本語に交じってでてくるのですがなんとも心地の良いフレーズが多くて癒されます。

愛する気持ち、思いやる気持ちはいいなと思わせてくれる一冊です。

心がほんわかします。軽く読書を楽しみたいときにおすすめの1冊【強運の持ち主】

著者:瀬尾まいこ

OLから占い師に転職した「ルイーズ吉田」と、やってくるお客さん達とのお話です。

占いが当たらなくても通い続ける女子高生、おしまいが見える青年、深刻な悩みを持つ小学生と占いにくるお客さんは個性豊かです。

何を言われてもどう捉えるかは自分次第、相手を想うこと、この後にどう行動するかで結果が変わるものだと感じました。

私も最後の一押しをしてほしいから占いに行くことがあるのでとても共感できました。

答えが決まっていて、ぽんと背中を押してもらうと大丈夫しれないと心が軽くなります。優しい文章でほっこりして、前向きな気持ちになりました。

緩い感じで読み進めていけるので読書初心者の方や軽く読みたい時におすすめな1冊です。

ドラマ化もされた「言葉」がテーマの人間成長物語【本日は、お日柄もよく】

著者:原田マハ

主人公である「こと葉」が片想いしていた幼馴染の結婚式で久遠久美のスピーチを聞いて感動。その後スピーチライターの久美の元に弟子入りをして、成長していく物語です。

スピーチライターという職業をこの小説で初めて知ったのですが、この職業の世界を舞台にしていることも面白く感じました。

言葉は人の心を動かす力があるのだと凄さを感じました。言葉選びだけでなく、構成や話し方などもスピーチというものがいかに重要なのかと改めて気づかされます。

登場人物が気持ちのいい人が多く、そこもすっきりしていて読みやすい。

特に印象的な「困難に向いあった時想像してみるといい。3時間後の君、涙が止まっている。24時間後の君、涙は乾いている。3日後の君歩き出している。」という言葉は心に留めておきたいなと思います。

この本を読むと普段何も考えずに聞いていたスピーチや街頭演説にも「言葉選び」に興味を持ってしまいます。

比嘉愛未, 長谷川京子さんが主演しているドラマ版「本日は、お日柄もよく」も好評でした。

郊外の一軒家を舞台に繰り広げられる5つのストーリーが詰まった1冊【うつくしが丘の不幸の家】

著者:町田そのこ

タイトルが気になり思わず手にとってしまう一冊です。

郊外のうつくしが丘にある1軒家に住んでいた5つの家族の話が短編になっています。

その家に住んだ人は不幸になって出ていくと周りから噂されてていまいした。

結婚詐欺に合いお金も住む場所もなくした女、元夫の暴力から逃げてきた親子、不妊治療がうまくいかない夫婦、夢を描いて引っ越してきたのに過去の苦しみを思い出したりとそれぞれが不幸な思いをするのですが、家を出ていく時はとても前向きな思いで家を手放していきます。

本のタイトルだけで読むか読まないかを判断するのはちょっと勿体ない作品です。

タイトルはちょっとありきたりですがこの本に収録されている5つのストーリーはどれもよく、読後は考え深くなります。

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