大切なことに気付くきっかけになる「食」がテーマの本。おいしい食べ物が出てくる物語を読もう。

大衆文学

読みたい本が決まらない時は何かテーマを絞って本を決めてみてはいかがでしょう。本記事では思わずお腹が空いてしまうようなおいしい食べ物が登場する物語を5つご紹介します。

読むと癒やされる優しい物語【めぐり逢いサンドイッチ】

著者:谷瑞恵

性格が真逆な姉妹で営業しているサンドイッチ屋さんにはいろんなお客さんがやってきます。

少し癖のある常連さんやサンドイッチ屋のパンを作るパン職人、OLさんや高校生などそれぞれがサンドイッチと結びついた物語が優しく繰り広げられます。

看板猫のコゲと飼い主との絆や姉妹の隠された過去の話はほろっときました。

ハムとシャキシャキのキャベツ、ふっくらしたたまご、香ばしいコロッケなど懐かしい具材が挟まったショーケースに並ぶサンドイッチはどれも美味しそうです。

おいしい食べ物は人を温かく、優しく幸せな気持ちにさせてくれます。

ちょっとした時間にサラッと読める【ショコラティエ】

著者:藤野恵美

聖太郎は小学生の時に同級生である大手菓子メーカーの跡継ぎの光博に招待された誕生日会でチョコレートをきっかけにショコラティエを目指します。

父のいない聖太郎は母との生活、ボンボンの光博とは生い立ちも環境も異なり、疎遠になっていくのですが、後に二人はチョコレートをきっかけに一緒に働くことになります。

異なる二人の境遇や宗教、大震災など出来事がやってくる中で踏み出す勇気が頼もしかったです。また嫉妬心や劣等感を丁寧に描いていて、人間味があり共感できました。

サクセスストーリーですが、感情が盛り込まれていて、最後までどうなるのかわからず読みごたえがあります。

眠る前に一話ずつ読むのがおすすめ短編集【温かなお皿】

著者:江國香織

食べ物に絡めた12の短編集です。江國香織さんらしさが詰まった一冊です。

キラキラ輝く高級料理というよりも、湯気がたちのぼった手作りの家庭料理のようなじんわりと温かい物語がつまっています。

日常の一場面を切り取っていて、満たされた気持ちになりました。

旦那のためにつくる手毬麸のおつゆ、さくらんぼパイ、親に禁止されているジャンクフードを兄弟でこっそり食べた至福の夜など微笑ましい気持ちになります。

毎晩寝る前に1話ずつ読むと安らかに眠れそうです。眠れない夜のお供にどうぞ。

「温かなお皿」は今井美樹、水野美紀さん他、三浦友和、坂口憲二さんキャストでドラマ化されています。

忘れていた「食への感謝」をしみじみと考えさせてくれる【食堂かたつむり】

著者:小川糸

バイトから帰ると恋人は突然消えていて、そのショックから声を失った倫子は田舎に帰り、一日一組限定のメニューのない食堂「かたつむり」を開きます。

料理は植物や動物の命をもらい作ることを忘れず、命に感謝して丁寧に料理する倫子の店は、恋や願い事が叶うレストランと評判になります。

愛豚を料理してしまう所は少し残酷でもありますが、食べるはこういうことなんだなと改めて感謝の気持ちになりました。

母親との確執もありますが倫子への愛の深さにやがて気づくところはとても感動しました。

食を通じてまっすぐ人と向き合う倫子を応援したくなります。しみじみといい物語で、浮世離れしているのに共感できました。

「食堂かたつむり」は2010年に柴崎コウ、田中哲司、満島ひかり、佐藤二朗、三浦友和さんなどのキャストで映画化されています。

疲れ気味の時に読むと心にしみる【まぐだら屋のマリア】

著者:原田マハ

紫紋は老舗料亭の見習いをしていましたが、食品偽装のスキャンダルにより後輩が自殺してしまいます。

全てから逃げ出し、彷徨った末たどり着いたのがマリアが切り盛りする定食屋「まぐだら屋」でした。

マリアの助けもあり、死を考えていた紫紋は生きる力を取り戻します。

マリアがこの田舎のまぐだら屋で働くことには大きな秘密があり、ストーリーが大きく広がっていきます。

登場人物の抱えた過去の出来事が重く、生きることで過去を償い力強く前を向いていきます。重い過去をもっている人たちですが優しさがあり、最後は希望が持てる小説です。

内容はシリーズものを読んだくらいの読み応えがありますが、途中から止まらず、1日で読んでしまいました。

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